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電源回路を省略していることが多いので注意すること。オペアンプには数千種もの種類があって,さらにその種類は増加していく傾向にある。したがって,表4・1に示したいろいろなアナログIC全体での種類は数えきれないものとなる。これらは,それぞれのメーカー別に各種の規格表(例えばCQ出版社-最新 半導体規格表シリーズ等)が出されているので,それによって,どのような働きをするICかをみる必要がある。また,ICの名前やそれに使われている記号は,一定の法則はあるものの,これもメーカによって異なる場合もあるので,カタログを参照したほうがよい。

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アナログICの一例として,レーダー受信機の中間周波増幅部に使用されているTA7074Pを示す。図4・5がその外形であり,表4・2に最大定格を,また,表4・3にその電気的特性を示している。このICは図4・6に示すような回路と等価の動作をし,実際に使用するときには,もう1個のIC TA7076Pなどと組合せて,図4・7に示すような回路で使用する。

この図の回路の左側の2個のトランジスタで,ここで50dBの増幅がなされ,IC-1のTA7074Pでは,そのあとにあるT1などで構成される共振回路との動作により,45MHzのIF周波数で通過帯域幅12MHz,総合利得90dBを得る。IC-2のTA7076Pには,検波機能も併せてもたせてあり,出力としてトランジスタQ2にビデオ信号が加えられる,という動作になる。

 

 

 

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