日本財団 図書館


4・2・2 定期の点検整備要領

(1)電波の放射部

放射面は、グラスファイバ入りポリエステル樹脂製の保護カバーで覆われ、防水構造になっている。この面は電波が透過するため、塗装はされていないので次の注意が必要である。

a)放射面が煙、塩、じんあいなどによって汚損されると電波の減衰や反射を起こし、感度が低下するので点検し、必要があれば清掃する。

清掃は柔らかい布に洗剤をつけて水洗いするか、アルコールで軽くふき取る程度とし、決してシンナ、ガソリン、トリクレーン、ケトン等の溶剤を使用してはならない。

b)放射面には決して塗装をしてはならない。

c)長年の使用により風化してガラス繊維が白く浮き出していたり、小さな破損や亀裂が生じている場合には、放射面以外はペイントを塗装してもよいが、放射面はエポキシ樹脂系の接着剤で補修すること。

d)露出している金属部分や取付けねじには防食のためにペイントを塗る。

e)放射部とペデスタル部を分解したり、放射部を交換する必要のある場合には、特に以下の点に注意して取り扱うこと。

作業中に、ペデスタルの回転台の中心部から出ているプローブに触れたりして、これを曲げないように十分注意すること。中心プローブを曲げると特性がずれて電波伝搬の効率を損ない、至近距離に有害な反射を引き起こす。

また、防水用のガスケットは、傷のないものをガスケットの溝に確実に納めること。締付けは、一箇所のみを締め付けず、均一に少しづつ締めていくようにする。

(2)ペデスタル部

a)箱体とふたに破損や変形、締付け不良等がないか点検する。

ペデスタル部のふたの締付けねじは、一箇所だけを締め付けずに対角線の順番で徐々に締めていくようにし、ガスケットが均一に無理なくふたとペデスタルに当たるようにする。一般的にガスケットの寸法は少し大き目なので、全体が溝にうまく入っていることを確認してから、締め付けること。また、ガスケットに傷や接着透き間などがないことを確認してから使用すること。ふたには落下防止のためにフックやひもが付いているが、こ

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION