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なお、この記録表は(社)日本船舶電装協会制定の「航海用レーダー装備点検記録表」、「航海用レーダー点検整備記録表」及び「自動衝突予防援助装置点検整備記録表」を使用すること。

これらの各点検整備記録表は、巻末に参考として添付してあるので参照されたい。

 

4・2 空中線の点検整備

4・2・1 新設時の点検整備要領

新設時には後記の定期点検の内容のほかに、空中線の設置場所についても以下の点検を行う。

空中線の設置状態は装備設計によって決まってしまうので最良の位置に設置されているはずであるが、もし、装備された後に次のような不都合を認めた場合には、船主や造船所に報告してその対策を協議すること。

(1)船体のマストやデリック、煙突などがレーダーの放射ビームの障害となって、二次反射や陰を生じている。

(2)船体のキールライン上に取り付けられていない。測定用コンパスからかなり離れた位置に設置されている。

(3)煙突や排気口からの煙やじんあいなどの掛かりやすい位置に設置されている。

(4)他の通信用無線機器や航海用の無線機器(無線方位測定器、ロラン等)の空中線が接近している。

(5)レーダーの空中線、送受信機、指示器のそれぞれが極端に遠く離れて配置されている。

(6)安全についての配慮がなく、点検整備作業が行いにくい。

(7)船体振動のため、各ユニットの振動が激しい。

(8)レーダーの空中線に信号旗用のロープなどが巻き付くおそれがある。

(9)空中線の取り付けが水平面に対して傾斜している。また、ケーブルの貫通金物(以下グランドという)が船首方向に向いて取り付けられている。

(10)二台装備の場合には、

a)相互干渉を除去するための措置が施されていない。

b)それぞれの空中線放射角度が重なり合うような位置に設置されていて、相互干渉像が現れている。

 

 

 

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