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ければならない。

そのためペデスタル部(回転部を支えている箱体)に、アースバンドを設けているメーカーもある。

一般に、接地線の大きさは、電力を供給している導体の50パーセントの断面積を標準としている。ただし、最小2平方ミリメートル、最大64平方ミリメートルとし、接地線は柔軟性のある電線を使用し、極力短くする。

木造船やFRP船の場合は、レーダーマスト自体が接地されていないこともあるので、調査の必要がある。

(2)送受信機

送受信機はレーダーの構成上空中線一体型(2ユニット)と分離型(3ユニット)とに分かれるが、いずれにしてもレーダーのユニットの中で最もふく射による妨害の影響が大きいので、接地はもとより、装備位置、配線方法にも、細心の注意を払う必要がある。

(a)送受信機は必ず船体構造部若しくは船体付きの取付け金物に取り付け、接地は機器取付けボルトか、あるいは専用の接地ボルトを設けて、これに専用接地線で接続する。

(b)機器取付けボルトによる場合には、取付けボルトは鉄構部に溶接し、取付け穴の周辺部の塗装を十分にはがすこと。((注)2・2・2(2)電食を参照のこと。)

(c)接地ボルトは他の電子機器と共用してはいけない。

(d)木造船やFRP船では、必ず接地板に接地すること。

(3)指示器

指示器は、操作のために必ず人体と接触するので、感電防止上からも接地は完全でなければならない。

(a)接地のやり方は、送受信機と同じように機器の取付けボルトを利用するか又は接地ボルトによる方法があるが、後者の方が望ましい。

(b)木造船やFRP船、あるいは卓上型の場合には、それぞれ接地板か最寄りの鉄構部に確実に接地すること。

(c)接地線は他の電子機器と共用してはいけない。

(4)電源部(安定化電源、電動発電機、電源トランス)

電波法施行規則第22条にAC300 Vを超える電圧を使用する電動発電機、変圧器、ろ波器、整流器その他の機器は、外部より容易に触れることのでき

 

 

 

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