日本財団 図書館


図に示してあるとおり、16mm/hrの強雨から0.25mm/hrの霧雨までを四段階に分けて示してある。また、同じ図の破線は霧(又は雲)の中での減衰を視程別に三種類のデータとして示している。可視距離400ft(約120m)のような霧中では、レーダーはその何百倍もの電波の到達距離を有することになる。

233-1.gif

図9・25から図9・27までは図9・19に示した3cm波レーダーを使って雨、雪(あられ)及び霧の中でレーダーの探知距離の減少を示したもので、曲線に付してあるA、B、Cはいずれの図も同じ物標を示している。すなわち、

 

Aは10,000トン級の船で、通常の探知距離は12 1/2海里

Bは1,000トン級の船で、通常の探知距離は7 1/2海里

Cは小舟又はブイで、通常の探知距離は2 1/2海里

 

である。

図9・25は雨による物標の探知距離の減少を示したものであって、横軸は降雨量を毎時当たりのインチ(in/hr)で目盛ってある。図の実線は雨域の外の向こう側に物標があって、雨は電波の伝搬の減衰にのみ寄与している場合で、かつ、雨が探知距離全体に均一に降っているときである。物標が雨域の中にあると、雨の水滴による反射波によって物標からの反射波をマスクし、それによって探知距離も減少する。図の点線

233-2.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION