日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 技術 > 海洋工学.船舶工学.兵器 > 成果物情報

通信講習用 船舶電気装備技術講座[レーダー](基礎理論編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


第9章 電波伝搬

 

9・1 総 論

全く他の物質のない自由空間に空中線を置いて電波を送信すると、電波はその空中線の指向性に基づいた強さで四方八方へ伝搬をしていき、その強さは距離の自乗に逆比例して減衰する。これは、図9・1で分かるように、電波のエネルギが空中線からの距離を半径とする球の表面積に拡散し、その球の表面積に逆比例した強さになるからである。しかし、地球上で電波を使用するときには、このような完全な自由空間は考えられない。まず、地球という地面や水面がある。地面には山岳などの凹凸や人造の建造物などがあり、海面もその気象条件に応じた波浪による凹凸が生じている。更に、海面と地面とではその電気抵抗(導電率)が異なっており、地面でもその土地の構成などによって、導電率は必ずしも一定ではない。周波数が同じであれば、導電率は表に示すように地上より海上の方がよいので、電波の伝搬損失は海上が小さい。(図9・9参照)

212-1.gif

 

212-2.gif

大地の上には空気(大気)があるが、この大気は上にいくほど薄くなって、ついには真空状態になる。この空気が比較的濃く存在し、いろいろな気象現象を生ずる地表から10数kmまでの部分を対流圏と呼ぶが、 このような大気も一部の電波の伝搬に影響を与える。そして、その影響は、大気の気圧(密度)、温度及び水蒸気の含有の度合(湿度)によって顕著に変わる場合もある.

対流圏を上に昇っていくと大気は更に薄くなり、もはや電波の伝搬にはほとんど影響を与えなくなるが、なおその高度を上げていくと、今度は一層薄くなった

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら

日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
192位
(35,650成果物中)

成果物アクセス数
67,653

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2023年3月18日

関連する他の成果物

1.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気装備技術基準編(その2)](中級用)
2.通信講習用 船舶電気装備技術講座(GMDSS)艤装工事及び保守整備編
3.通信講習用 船舶電気装備技術講座(GMDSS)法規編
4.船舶設備関係法令及び規則[資格更新研修用テキスト](強電用)
5.船舶設備関係法令及び規則[資格更新研修用テキスト](弱電用)
6.船舶電気装備資格者名簿
7.船舶電気装備技術講座[電装生産管理編](上級用)
8.船舶電気装備技術講座[SOLAS条約と国内関連法規編(電気設備)](上級用)
9.通信講習用 船舶電気装備技術講座[レーダー](機器保守整備編)
10.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気装備概論編](初級用)
11.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気装備技術基準編(その1)](初級用)
12.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気理論編](初級用)
13.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気機器編](初級用)
14.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気艤装設計編](中級用)
15.通信講習用 船舶電気装備技術講座[電気計算編](中級用)
16.通信講習用 船舶電気装備技術講座[船舶法規編](中級用)
17.通信講習用 船舶電気装備技術講座[試験検査編](中級用)
18.通信講習用 船舶電気装備技術講座[レーダー](装備艤装工事編)
19.通信講習用 船舶電気装備技術講座(GMDSS)基礎理論編
20.「船舶の電気装備に関する技術指導」の報告書
21.弱電ハンドブックの作成に関する中間報告書
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から