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回路が誘導性になるとき、すなわち等価的に図5・18のL1で表されるとき、発振条件を満たし、発振回路となる。水晶振動子が誘導性となる周波数範囲は極めて狭く、その範囲内のみで発振条件を満たすよう回路を構成すると、周波数の安定な発振回路となる。

(3)方形波発振回路

図5・19に方形波発振回路としてよく知られている非安定マルチバイブレータの回路を示す。同回路の各部の電圧は図5・20のように変化するので、VC1またはVC2を出力として取り出せば方形波が得られる。なお周期T1はほぼ0.7×Rb2×C2、T2はほぼ0.7×Rb1×C1で与えられる。

図5・21は双安定マルチバイブレータでフリップフロップ回路と呼ばれるものである。同回路は単独では動作しないが、図5・22(a)のような方形波が入力に加わると、方形波の立ち下がりごとに出力電圧が同図(b)のように変化するので、方形波の繰り返し周期が2倍になる。同回路はディジタル回路の分周回路やカウンタに利用される。

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