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2・15 正弦波以外の波形

最近の電子機器の中では、正弦波以外の波形がいろいろと作られ、使用されている、例えば、オッシログラフ、TV、レーダーなどのCRTの表示用にはのこぎりの歯のような形を使用した三角波形がよく使用されるし、レーダーの送信波形はほゞ方形のパルス波形である。これらの波形は、交流の波形が何等かの原因でひずんだ場合を含めて、それが周期的な波形の場合は多数の正弦波の合成で作り出すことができる。

このことを理論的に見ると、そのような周期的な波形はすべて「フーリエ級数」と呼ばれる式で示されることになっている。フーリエ級数というのは

F(t)=a0+a1cosω0t+a2cos2ω0 t+…………

+b1sinω0 t+b2sin2ω0t+……………  (2・43)

というように書ける無限に続く式である。この式の形をみると式の中にはsinとcosがあり、その中には周波数が基本となった、その整数倍の周波数がつぎつぎに続くことになる。そしてa0、a1、a2………、b1、b2……などの係数はそれぞれのsinとcosの周波数の成分がどのくらいの大きさに含まれているかを示す振幅である。

 

 

 

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