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ルのL1に交流電源を接続して交流iを流すと、交流は電流値が常時変化しているので、コイルの中の磁束φ1も常時変化をしている。いま、そのコイルL1に別のコイルのL2を近づけ、L1の磁束の一部φ2がL2の中を通るようにする。そうすると、L2の中に電圧v2が誘起され、L2に接続した抵抗には電流が流れる。このような現象を相互誘導と呼び、これは変圧器や、高周波の場合のコイルによる結合などの原理である。したがって、

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である。ここで、n1、n2はコイルL1とL2の巻数、i1はL1を流れる電流でしまた、k2はφ1とφ2の結合の関係を示す常数である。

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図2・10のように、一つだけのコイルに交流の電流を流したときに、このコイルの内部にできる磁束の変化をみると、そのコイル自身にも電圧v′ができ、それが電流の流れを妨げる方向の作用をすることになり、これを自己誘導と呼んでいる。

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となり、このL=Knを自己誘導係数又は(自己)インダクタンスと呼び、単位は相互インダクタンスと同じくヘンリーである。

 

 

 

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