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工事に必要な情報を織り込んだ基幹図である。

機器の内部回路は表示しないが、配電盤、分電箱など主要な給電回路では内部回路の分岐方法や、スイッチ、ヒューズ、遮断器の容量及び設定値を必要に応じて表示する。

電路系統図に記載の機器は、JlSF 8011〜8013に記載の船用電気図記号を用いて表示する。これらの電路系統図の作成に当っては、次の点を考慮して設計する。

(a)簡単にして理解しやすいこと。

(b)合理的なシステムであること。

(c)保護協調が得やすいこと。

(d)材料面で経済的であること。

(e)艤装工事及び保守点検が容易であること。

系統図は、管海官庁、船級協会並びに船主に承認を得るために提出され、艤装設計の基幹図となる。また、その他艤装工数の算出資料として、建造仕様書とともに予算書作成の基礎資料となる。

 

10.2.4 配置図

電気機器の配置図は、船内装備の電気艤装品を網羅し、これらすべての機器がシンボルを用いて記入される。この図面により工事内容を把握し、工事計画を立て、電気艤装工事が行なわれる。

配置図作成に際しては、各装置の電路系統図を基に他部の関連装置も十分に調査し、漏れのないように注意する。

電気機器配置図には次の機器の装備場所、配置をシンボル化した記号で記入する。

(1)発電機、配電盤、補機用電動機、始動器、制御盤及び各種のユニット装置の盤類(機関室配置図、制御室配置図に明示されている)

(2)遠隔操縦装置、航海用機器及び無線通信装置など(操舵室配置図、無線室配置図に明示されている)

(3)動力装置に属する小型機器、通信・航海用機器(小型のもの)

 

 

 

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