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n;認証)と呼ばれる送信権を持ったデータを巡回させて通信を行うものである。この方式では、 トークンを持っている端末が送信権を持ち、送信する必要のない場合には次の端末にトークンを回すため、信号の衝突が発生せずデータの転送効率はCSMA/CDに比べ良い。

本方式の代表として、1986年にIBM社が発表したIBMトークンリングネットワークがある。また、本方式は1985年にIEEE 802.5として制定されている。

-3. その他の方式

1985年にIEEE 802.4で制定されているトークン・パッシング・バス方式がある。本方式は、バス型のLANでありながら、トークンリングと同じように送信権(トークン)を巡回させて通信を行うもので、データ転送量や伝送遅延が計算できるといった特長があり、バス方式の柔軟性とトークン方式の機能性を兼ね備えた方式である。

 

9.4 プロトコル

 

プロトコルとは、コンピュータによる情報通信を行う際の通信の手順に関する規約のことをいい、通信媒体と装置・機器間との物理的・電気的な接続条件といった下位の機能レベルから、実際の各種処理など上位の機能レベルに至るまでを論理的に階層化して、通信の手順を明確にするためのものである(JIS F 9001-96を参照)。

プロトコルは、後述のOSIでは7つの階層に分けているが、ここでは以下の4階層に分けて説明する。

(1)物理層

LANの伝送媒体による分類で述べたように、より対線や同軸ケーブル、光ファイバケーブルなどがある。

(2)下位プロトコル層

LANのアクセス方式による分類で述べたように、イーサネット(CSMA/CD)やトークンリングなどがある。

 

 

 

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