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なお、過負荷保護装置を個々に備える電動機の最終支回路にあっては、短絡保護装置のみでよい。

(3)操舵装置への給電回路の保護装置については、次による。

(a)1個以上の動力装置を有する電動又は電動油圧操舵装置は、主配電盤から2組以上の専用の回路によって直接、給電すること。ただし、そのうち1回路は、非常配電盤を経由して給電してよい。

(b)主操舵装置及び補助操舵装置が電動又は電動油圧式の場合、補助操舵装置への給電は、主操舵装置の給電回路の一つから行ってよい。

(c)回路には短絡保護装置を、また、電動機には過負荷警報装置を備えること。

(d)総トン数1,600トン未満の船舶であって、補助操舵装置が電力駆動でない場合、又は主として他の用途に用いられる電動機により駆動される場合には、主配電盤から主操舵装置への給電回路は1組でよい。

 

2.1.3 給電回路の一例

給電回路は、主電源系統からの給電に加え、次節以降で述べる各種非常電源及び補助電源についての、SOLAS条約、船舶設備規程及び各船級規則の要求を踏まえて計画する。

変圧器は、故障時に給電を持続させるために、予備の変圧器を装備する。予備の変圧器は、船舶設備規程(第205条の2)及びNK鋼船規則(H編3.2.2)で、変圧器が船舶の正常な稼働状態及び居住状態を維持するために必要な電気設備に供給する場合に要求される。

給電回路の一例を<図2.1.1>及び<図2.1.2>に示す。

 

 

 

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