3 適用
本ガイドラインは,加盟国への指示であり,すべての船舶に適用することができるとはいえ,寄港国当局は,本ガイドラインの適用範囲を定めなければならない。
4 ガイドラインの目的及び背景
4.1 技術的かつ科学的ガイダンスの基に策定された本ガイドラインの目的は,政府及び関係当局,船長,船舶運航者及び船舶所有者並びに港湾当局,また,その他の関係者による,船舶の安全性確保を前提とした,船舶のバラスト水及び関連沈殿物からの有害な水生生物及び病原体の侵入に伴う危険性の最小化促進にある。
4.2 本ガイドラインは,寄港国が,寄港国管轄下にある船舶について,一部又はすべての関連規定を免除することを容認する。
自国管轄内において,バラスト水運用規制の適用を意図するいかなる主官庁といえども,法令又は手順策定にあたっては,本ガイドラインに従わなければならない。
4.3 本ガイドラインを標準的かつ統一的方法により履行できるように,すべての加盟国政府,船舶運航者,その他の関係当局及び関係者に対し,本ガイドラインの適用を要請する。
5 情報の普及
5.1 主官庁に対し,機関を通じた,本ガイドラインに関する情報の提供維持及び交換を奨励する。
主官庁に対しては,以下の情報の機関への提供を奨励する。
.1 危険を生ずることになる,猛烈な有害水生生物の発生又は横行についての情報
.2 現行国内法及び条例のコピー
.3 技術及び研究情報
.4 教育資材(聴覚,ビデオテープ等)及び参考資料
.5 洋上の代替として使用するバラスト水交換区域の,位置及び期間,緊急時対応戦略,陸上受入施設,費用等
5.2 バラスト水及び沈殿物排出手順を適用する加盟国は,他の加盟国及び非政府系組織への情報のため,機関に対し,具体的要件を通知し,かつ,適用されている,あらゆる規則,基準,除外規定又は指針のコピーを提供しなければならない。
寄港国要件に関する適合性確認及び詳細な情報は,船舶の到着以前に当該船舶に通知しなければならない。
5.3 寄港国当局は,海運業に対し適用するバラスト水及び沈殿物の管理及び処理要件についての情報を,できる限り広範囲に提供しなければならない。
当該提供を怠った場合,当該寄港国に入港予定の船舶に,不必要な遅延を生じさせることになる。