4. 航行船の横変位検出精度について 4.1 2本の位置の線の交わりによる船位誤差 自船と目標との間の位置関係要素(方位や距離等)の観測では、定誤差(Constant Error)と偶然誤差(Random Error)が含まれる。このうち定誤差の部分は除去することが可能であるので、残る偶然誤差が位置の線や船位に及ばす影響について考察する。 偶然誤差の分布は正規分布になるとされ、確率密度pを式で表すと次のようになる。
4. 航行船の横変位検出精度について
4.1 2本の位置の線の交わりによる船位誤差
自船と目標との間の位置関係要素(方位や距離等)の観測では、定誤差(Constant Error)と偶然誤差(Random Error)が含まれる。このうち定誤差の部分は除去することが可能であるので、残る偶然誤差が位置の線や船位に及ばす影響について考察する。
偶然誤差の分布は正規分布になるとされ、確率密度pを式で表すと次のようになる。
ここでσは標準誤差(Standard Error)、xは誤差である。 2本の位置の線の交わりにより求められる位置の精度は、50%確率の範囲を表す中央誤差圏や、95%確率の範囲を表す誤差界により示される。例えば中央誤差圏を図示すれば次のような楕円になる。
ここでσは標準誤差(Standard Error)、xは誤差である。
2本の位置の線の交わりにより求められる位置の精度は、50%確率の範囲を表す中央誤差圏や、95%確率の範囲を表す誤差界により示される。例えば中央誤差圏を図示すれば次のような楕円になる。
ここで a:中央誤差圏楕円の主半径(長軸) ax:1本目の位置の線上の共軛半径 rx:1本目の位置の線の中央誤差 θ:2本の位置の線の交角 b:中央誤差圏楕円の主半径(短軸) ay:2本目の位置の線上の共軛半径 ry:2本目の位置の線の中央誤差 ω:主軸の回転角 である。そして共軛半径、主半径そして主軸の回転角は次の式で求められる。
ここで
a:中央誤差圏楕円の主半径(長軸)
ax:1本目の位置の線上の共軛半径
rx:1本目の位置の線の中央誤差
θ:2本の位置の線の交角
b:中央誤差圏楕円の主半径(短軸)
ay:2本目の位置の線上の共軛半径
ry:2本目の位置の線の中央誤差
ω:主軸の回転角
である。そして共軛半径、主半径そして主軸の回転角は次の式で求められる。
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