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1.2 船舶通航の実態

浦賀水道は湾口部と湾内諸港を結ぶ通航路であり、湾口部〜湾内諸港を行き来する船舶が必ず通航しなければならない水道であり、1日の通航船舶は約700隻、浦賀水道航路では500隻を超え、特に南航船および北航船のラッシュ時(夕方および朝方)には輻輳度が高い。

参照:表および図1.2-1 浦賀水道・航路、中ノ瀬航路 通航船舶隻数の推移 海上保安庁

 

中ノ瀬西側海域は、湾奥諸港〜浦賀水道航路北口を航行する船舶の通航路であると共に、横浜港・川崎港への入出港船の操船水域でもあり、船舶の進路が交差・合流し且つ錨泊船や操業漁船も多い、輻輳度が高く操船挙動の異なる船舶が競合する操船上最も困難・危険を感じる海域の一つである。

当海域における航行船をルート別にみると、南北航が600隻/日、中ノ瀬〜横浜方面の東西方向も8割以上が500GT未満の船舶であるが約100隻/日の航行をみる。また南北航の航行船舶では圧倒的に南航船が多く北航船の通航隻数の2倍以上である。

行政指導においては、当該海域を南航する船舶は東京湾中ノ瀬D、C、Bの各灯浮標を結んだ線から1,000m以上離して航過することとしているが、南航・北航にかかわらず小型船は西側・本牧側、大型船は灯浮標寄りを航行する傾向も見受けられ、特に夕方の南航船ラッシュ時には当指導を遵守するのが困難な状況にもなっており、全南航船の2〜3割が灯浮標から1,000m以内を航行している実態も見受けられる。

参照:

032-1.gif

 

 

 

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