3. 講師及び講演概要(講演順)
1. 学識経験講師
(1) 宮崎 晃(三菱重工業(株))
演題:「造船産業のあゆみと将来のあり方」
講演概要:日本造船業の150年の歴史、造船業の特性並びに経営、21世紀の造船業のあるべき姿と将来技術、の3部に分け私論を交えて概説した。
(2)凌 志浩((財)日本海事協会)
演題:「最近の推進システムと操船システムの自動化について」
講演概要:船舶の自動化・近代化は従来省力化すなわち経済性からの視点で見られることが多かった。しかし、テキスト図表の内航船の例に示すように、海難の過半数以上は衝突や乗揚に占められ、事故原因の7割近くが見張り不十分、航法不遵守、船位確認や水路調査不十分などのヒューマンエラーである。これら安全性に拘わる操船に関連したヒューマンエラー多発の現状の改善を目指して、最近開発された統合操船システムが注目されている。統合操船システムは操船者の意志決定に必要な情報を迅速・的確に提供することができ、且つ操船者の状況確認に基づき決定された操船指令(航路など)に従って船の運動針路、速度など)を自動制御できるシステムである。
本講演では、船舶の運動を司るシステムを便宜的に推進システムと操船システムに分け、それぞれ日本における発展の歴史や開発の現状について概説した。
2.業界講師
(1)岡田 善久(ナカシマプロペラ(株))
演題:「高速艇用新型プロペラの開発」
講演概要:高速艇用プロペラ特有のルートエロージョン防止に効果のある新型プロペラ翼の開発研究をCFDによる理論計算、模型試験及び実船実験により行った内容について説明した。
(2)岡田 博之(阪神内燃機工業(株))
演題:「低速4サイクル主機関の防振支持」
講演概要:近年、船内の居住性の向上、精密機器の保護のため、船舶の防振、防音対策の要望が増加している。この要望に対して、船舶の主な