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(3) 舶用機器輸出予測

?日本の見なしシェアの算出

各地域の舶用機器市場における日本の見なしシェアは前述のとおり、?各地域の見なし内需の推計、?日本の見なしシェア算出の2段階で行った。

見なし内需算出は、”日本の舶用機器使用原単位×各地域の新造船竣工量”により行った。ここでの「日本の舶用機器使用原単位」は、(輸出が金額表示のため)金額ベースであり、かつ全船種合計の原単位である必要があるため、前章で用いた原単位を使用せず、新たに算出したものである。

次に、「日本の見なしシェア」は地域別品目別に、”日本からの輸出実績/見なし内需”によって算出した。その結果は下図及び次ページ図のとおりである。

ここで推計される「見なし需要」、「日本の見なしシェア」は、あくまで「見なし」であり、定義やデータの制約から、その水準自体は実態からある程度、乖離している恐れもある。例えば、その他地域における航行航路監視の日本シェアは、定義上の上限値である100%を大きく越えている。これは、新造船実績の乏しい米国向けに大量の航行航路監視が輸出されているためである。その背景としては、航行航路監視は新造時以外にも代替装着される、新造船需要算定の除外船種であるプレジャーボート用の輸出が多い、といった要因により新造船実績とは無関係に、一定の内需規模が存在しうることが指摘できる。このように、「見なしシェア」はあくまでも水準自体より傾向に着目されなければならない。

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