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今回は、ジョンソン宇宙センターの見学ツアーにそって施設を見学した。特に目についたものといえば、実際の宇宙環境を作り出す大型のチャンバーである。世界最大級の大きさを誇り、アポロ計画では実際の月着陸船のテストが行われた。

海洋科学技術センターにおいても、深海の圧力を再現する高圧水槽がある。宇宙においても、深海においても、様々な機器を滞りなく作動させるためには、環境を再現したチャンバーが必要であることを感じさせた。

スペースセンターは、ジョンソン宇宙センターの1つの施設であり、同センター内に立地している。一般の人々に宇宙開発の意義と今までの実績を広く普及させるのが目的のアミューズメント施設である。当日も周辺の小中学校から多くの見学者が訪れており、映画や様々なアトラクションを利用して、わかりやすく説明が行われていた。このような施設は日本には少なく、国民に広くしらめる意味においても見習うべき点を感じる。

 

無重力訓練プールは、長さ202ft(60.6m)、幅102ft(30.6m)、深さ40.5ft(12.2m)、23,500トンの水量を持つ巨大なプールである。プールには、現在計画が進められている宇宙基地の模型が沈められ、将来宇宙空間での活動が可能なよう宇宙飛行士を訓練するためのものである。1995年4月に工事が始まり、同年の12月に竣工した。

以前、当センターにおいても宇宙飛行士の毛利氏が訓練のために潜水プールに来訪されたが、それとは比較できないほどの施設である。このあたりも宇宙開発にかける米国の意気込みが感じられた。

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