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2.2.2 OTC8357 セミ・サブマーシブルドリリングユニットに取り付けられたファィバーロープとサクションアンカーを使用して行う、緊張レグ係留装置の大規模な実地試験

 

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1. 概要

 

本文書では1996年8-9月ノルウェー沖合でSaga Petroleum ASAが実施した、緊張レグ係留装置の大規模な実地試験について記述する。試験では、セミ・サブマーシブルドリリングユニットに取り付けられたサクションアンカーと2種のファイバーロープを使用した。実地試験の目的は、緊張レグ係留装置が、フローティングドリリングユニットに適した係留システムであるかどうかを認識するためである。

対象のドリリングユニットは、従来通りに鎖/ワイヤー索8本で係留した。実地試験は、サクションアンカーを使用した緊張レグ方式で、新たに設置されたポリエチレン(ダイニーマ)とポリエステルのファイバーロープでできた係留索が基盤となり、水深200mで実施された。

繰り出しフレームを使用して、標準AHTS船から装置を切り離し、2台の大型サクションアンカーを設置した。本作業は通常、大型で重装備の引き揚げ船又はクレーンバージで実施する。

試験中、ファイバーロープ2本の張力と伸びは、試験場所でデータ収集装置に絶えずモニターされ、保存された。研究所で行うファイバーロープ追加試験は、実地試験の前後に実施した。

ファイバーロープとサクションアンカーを使用した緊張レグ係留装置は、従来のように係留されてダイナミックに適当な場所に位置するドリリングユニットに代わるものとして、特に密集した海底と深海で設置可能で、有効な装置であると、Saga Petroleumの実地試験で立証された。

 

2. 序論

 

約5-6年前ノルウェーの産業は、深海(深度800-1500m)における探査ドリリングの研究を開始した。これによりノルウェー中部の沖合(More,Voring Basins)において、試堀の探査準備を始めた。Saga Petroleumは、探査のために“The EfEx Rig”(効果的な探査)と呼ばれる、シンプルなリグの概念をもって取り組んでいる。1995年秋、サクションアンカーとファイバーロープを使用した緊張レグ係留装置は、リグの概念の係留装置システムに代わるものとして浮上した。

サクションアンカーとファイバーロープを使用した緊張レグ係留装置は、すぐにプロジェクトへと発展していった。サクションアンカーの従来の設置は、これまでのところ、高価で大型の引き揚げ船又はバージで行っていたが、より一層コストのかかる、効果的

 

 

 

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