日本財団 図書館


7. 開催の経緯と成果の概要

本スクールは、「青少年の理科離れ」対策の一環として、海洋科学技術に対する興味を高め、学校教育への波及効果を目的として、平成8年度より、「日本財団」の補助を得て実施している。本年度の教諭を対象とした「マリンサイエンス・スクール」は、九州地区の6県と四国地区の2県の高等学校及び高等専門学校(高専)の教諭を対象に、夏休み(1回目)と春休み(2回目)に実施した。
これらの地域を選定するにあたっては、まず、日頃当センターと馴染みが薄い遠隔地の教諭や生徒を優先していくこと。次いで、受け入れ人数が僅か20名程度であることから、応募者がより参加しやすいようにするため、募集する対象校数を限定することなどを考慮した。特に対象地区及び対象校の選定にあたっては、昨年度実施した北海道地区の場合、高校及び高専の全338ケ校の募集に対して応募者が23名であったことから、これを参考に各回の対象校を300〜350校程度とし、各県に所在する学校数の合計がおおむね前記の数になるように地域の組み合せを行なった。そこで今年度は、1回目を大分、宮崎、鹿児島及び沖縄県の305校を対象に、2回目を高知、愛媛、長崎及び熊本県の300校を対象に募集を行なうこととなった。

実施に先立ち、それぞれの教育庁を訪問し、開催の趣旨説明を行なったのち、約1カ月間にわたり募集を行なった。募集方法は、各学校の学校長及び理科主任宛に募集要項(資料1または資料2)を送付し、「本スクールへの応募の動機」についての作文の提出を求め、それを参考に参加者を決定することとした。

今年度の募集人員は1,2回目とも各20名であったが、締切日までの応募者はそれぞれ18名と22名(うち1名のキャンセルがあったため、実質21名)であったため、それぞれ全員を受け入れて実施した。

今回のカリキュラムの内容は、昨年度参加した教諭たちから得たアンケート調査の結果を踏まえ、実技・実習を多く取り入れた昨年のそれとほは同様のものとした。今回も終了時にアンケート調査を実施し、そこから得られた参加者からの感想文から、本スクールが極めて有意義なものであり、当初の目的を十分に達成できたことが確証でき、今後も引き続き実施することの意義が明確となった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION