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11. 海運

 

海運もまた、わが国の散在する島々への海上交通手段を確保するという意味で、政府にとってきわめて重要な部門である。現在、わが国では国民的要請にプロの技術で応えるべく懸命な努力が続けられていて、一方国内の海運企業は政府から燃料、停泊料等の面で若干の優遇措置を受けている。

海運業保護のために政府は将来における造船能力を強化する施策を講じている。また国内建造の船舶を利用する海運事業に国内のパートナーとの共同出資も歓迎されている。

 

? 将来展望

 

発展途上国として、わが国はまだ造船と修繕船の最新かつ最も経済的なシステムを学ぼうとしている段階である。わが国で利用しているシステムはすべて先進国から借用したもので、推奨できるような、造船経営に関する事例研究等は特にない。

これからの研究課題としては、

i)財務:これは基本的に非常に広いテーマであるが、造船と修繕船の財務面について、予算、原価計算、原価管理、事業資金、収益等の要素を総合的に学びたい。

ii)マーケティング:自社の環境と周辺地域、すなわち南太平洋地域のニーズに合致した設計や着想を売り込むこと。これに成功すればフィジーにおける造船業は、南太平洋地域において船舶設計および修繕で、主導的な地位を占めることができる。

iii)造船所経営管理:この面では自国で実施している方式と比較して学ぶことがいろいろあるが、今後の研究成果を生かし実行に移して改善につなげたい。

 

 

 

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