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3.事故例と解説

1)潤滑油関係

(1)指定グレード以下のオイル使用による汚れと摩耗

→APIサービス分類によるオイルグレードと摩耗、高温清浄性の関係テスト結果を3・2図に示す。これより解るようにグレードの低いオイルを使用すると汚れが早く、摩耗を促進することにつながる。

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(2)オイルの劣化によるメタル腐食、焼付き

→指定オイルであっても長時間使用したオイルは、アルカリ価は使用限度内にあってもペンタン不容分、全酸化などが増え、腐食性を示すようになる。この結果、特に主軸受メタル、コンロッドメタルに含まれる鉛分が腐食により抜け出し、メタルの軸受能力を低下させる(3・3図参照)。これが進行していくとついには焼付きに至るため、メタルを交換することになる。従ってオイルは定期的にチェック・交換することが必要であり、ユーザーに指導していく事が大切である。

 

 

 

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