(3)ネジの焼付き防止のためナットのねじ部に柔らかいモリコートを塗る。
(4)プロペラボステーパ部の空所にグリスを充填する。但しテーパ部に油がつかないようにすること。
(5)プロペラの冠にグリースを充填する。
1.4 船尾廻りの配管についての注意事項
(1)船尾管外周船首側上部の注水管配管は造船所で施行することになっている筈であるから,これが確実に施行してあるかどうか確認する。
船尾管内に異物が混入するとスリーブ,リグナムバイタの損傷や摩耗の原因となる。
また水がよどみ電食の原因となるので注意しなければならない。
(2)水冷却式中間軸受の配管も造船所側施行の筈であるからこれが確実に行われているかどうかもよく確認すること。(軸受損傷の原因となるので)
1.5 船尾廻り取付け済みの場合の確認事項
(1)廻り止めの確認
(イ)プロペラ
(ロ)プロペラ軸カップリング
(ハ) 船尾管ナット
(ニ) ロープガード
(2)プロペラ及びカップリングに挿入するゴムパッキンの確認
(イ)プロベラのOリング
(ロ)カップリングのOリング
(3)プロペラの締付けの確認(締めマークの確認)
(イ) スリーブ後端部付近のタガネマーク(両端ポンチ)
(ロ)プロペラナットのタガネマーク(両端?マーク)
(4)船尾管の取付け確認
取付面がトモ,オモテ共確実で直角に合わされていること。
1.6 プロペラ軸および中間軸の志出し取付け要領(浮志の場合)
(1)進水前プロペラ軸を船尾管に挿入した状態で,船尾管船首側のすきま(上下左右)を記録する。
(2)進水後48時間以上経過してから着工すること。
(3)プロペラ軸の位置決め
プロペラ軸カップリング端面からトモ側隔壁端面までの寸法を図面通りにとる。
(4)プロペラ軸が自重で下った状態とし,船尾管船首側の左右すきまを均等に保つ。(通称ベタ置きと言う)
(5)プロペラ軸スリーブ部は船尾管挿入前まではキャンパス巻きなどで保護する。
(6)プロペラ軸を船尾管に挿入に先立ち船尾管内面を掃除する。