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7. 新千歳空港のサインシステム

 

調査日 平成9年11月27日

 

新千歳空港は半円周型フォルムを採用しており、外周約800mを擁しているものの、奥行きは約55mと浅くなっており、1階、2階の到着ロビー、出発ロビーそれぞれには、日本エアシステム、日本航空、全日空・エアーニッポン、国際線のカウンターが円周上に並んでいる。地下1階には空港と札幌駅を結ぶJR線の改札口があり、1階にはバス・タクシーのりば、降車場があるが、1階のアプローチ部で出発系と到着系は分離されている。

 

○サインの概要

動線は単純であるが、弓形の構造により見通しがきかないことに加え、出発ではショッピング街を通らせていること、天井が低かったり視界を遮るものが多い印象があり、空間的にわかりやすいとはいえない。そのため、誘導サイン類を通常より多めに、黒地白文字の内照式サインに加えて動線の結節点に金色のリング状の補助サインを設置している。

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○調査員の感想

・全体像と利用者の現在地をわからせる工夫がもう少しあると分かりやすくなるのではないか。

・到着系を示す緑色がグレー地にかかれているのが大変見づらい。

・エスカレーターでの2階出発系のアプローチ部分にショッピング街があるが、アプローチ直後のサインを見逃すとサインが見当たらなくなるので、ショッピング街の混雑に紛れることもあり混乱するように思われる。

・同じ箇所に内容の重複した異種のサインが設置してあること、表記が数段になっており、個別に矢印が付いていることなどから、雑然とした印象があり、情報を読み取りづらい。

 

 

 

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