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モビリティ推進事業

便利で安全な駅をめざして、旅客ターミナルの整備を進めています。

 

■アメニティターミナル整備のモデル事業について

今後のターミナル整備のモデルとなるような、高齢者や障害のある方々を含む全ての人たちの移動円滑化対策を総合的に講じた、アメニティターミナルの整備推進事業を行っています。モデルターミナルとして、阪神淡路大震災で、とくに被害の大きかった海のターミナル「神戸港中突堤旅客船ターミナル」と、鉄道のターミナル「阪急伊丹駅」を選定しました。両地に整備検討委員会(委員長・近畿大学理工学部三星昭宏教授)を設け、復興のシンボルとして、まちづくりの中心となるようなモデルターミナルの企画検討の結果、移動制約者を含む利用者のニーズを大きく反映させたアメニティターミナル整備計画が策定されました。当財団は、そのアメニティ関係施設整備に対して助成金を交付することとしています。
神戸港中突堤ターミナルは平成10年3月に完成し、阪急伊丹駅は駅ビルが同年秋ごろ完成の予定ですが、完成後も運用面の評価を行うことにしています。 

 神戸港中突堤旅客船ターミナル

 阪急伊丹駅

 

■車いす対応型駅用エレベータの研究・開発とその第一号の整備

平成7年度から3カ年計画で、高齢者や障害者等の移動制約者の方々への旅客サービスの向上を図るため、鉄道駅の特殊性に配慮した省空間・低コストで設置できる、駅用エレベーター設備の研究・開発(委員長・日本大学理工学部野村歡教授)を進めてきました。その成果の直角二方向の出入口を有するエレベーター第一号が、平成9年12月、近鉄京都線新田辺駅において設置されました。出入口が直角方向の二方面にあるため、車いす利用者は、カゴの中で車いすを回転させる必要がなく、乗ったままの姿勢で降りることができます。この研究・開発により、いままでさまざまな制約によって設置が困難であった既存の鉄道駅においても、エレベーター設置の可能性が高まりました。

 

 

 

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