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一つのシステムとして構築しようという研究開発で、例えば自動料金システムから自動運転まで幅広いコンセプトを包括しております。このひとつに運輸省が推進しますASV 、これは先進安全自動車プロジェクトがございまして、私どももこのプロジェクトに参画しまして、予防安全技術や衝突回避技術など、さまざまな研究開発も進めています。ITS の一環としまして、自動運転道路システムのプロジェクトを進めております。当社も運輸省に参画しているわけですけれども、これは道路に沿って設置されました連続通信アンテナと車両の間で、双方向の連続情報通信を行いまして、衝突防止とか自動運転などの研究を行うプロジェクトでございます。このような自動運転でございますけれども、交通事故防止のみならず、スムーズな交通量の実現によりまして、結果的にはCO2の大幅な削減が期待できると思います。

最後になりましたけれども、環境に配慮しましたマツダのクリーン生産についてご紹介いたします。マツダではエネルギー、廃棄物、排気ガス、給水、騒音、振動、臭気、有害物質、緑地などにつきまして、自主管理基準を設定しておりまして、設備の計画導入と管理を行っております。また省エネルギー、省資源技術の開発と、これら新技術の生産プロセスへの導入など推進しております。例えば一例を挙げますと、1987年に省エネルギーのためのフォージェネレーションシステムを自動車メーカーで初めて導入しました。要は小さな発電所でございます。さらにこの実績を踏まえまして、93年に防府工場により効率の高いエネルギーセンターを稼動させております。いわゆる燃やしまして電気を作りますけれども、その燃やした熱で給水とか、いろんな工場内のエネルギーを供給するという、自社の中でクローズしたサイクルを作ろうという試みでございます。

また生産工程での資源リサイクル活動も積極的に進めておりまして、金属クズはほぼ100%回収しております。同時に総合リサイクル率は95%以上を達成しております。

環境問題の対応は関係者が連携を蜜にして進めていくことが肝要であり、その意味で本日のシンポジウムは誠に意義深いものがあると考えております。私どもは環境に優しい車作りに向けて一層精進してまいる所存でございます。

 

 

 

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