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主 催 者 代 表

 

中部運輸局長 寺前 秀一

 

きょうは皆様、 大変お忙しい中、 私どもの関係でシンポジウムを開催させていただくということでお声をかけさせていただきましたところ、 大変多数の方にお集まりいただきましてありがたく思っております。

ご案内するまでもなく、 私どもの運輸行政に関係する分野におきましても、 環境問題は大変重要になってきております。 一口で運輸部門ですとか民生部門と言われますが、 運輸部門でも、 統計によりますと約2割が二酸化炭素を排出していると、 これがどんどん増えてきているということで、 実はわれわれ自身も数年前から問題意識を強く持っておりまして、 運輸政策審議会で、 きょう基調講演をいただきます林先生ほか、 多数の方のお知恵をお借りしましてご答申もいただいたわけでございますが、 なかなか即効性のある政策というものが打ち出せないというのが実は悩みでございます。 行政改革、 非常にはなやかな議論がまき起こっておりまして、 私どもが属する運輸省中部運輸局もその渦中にあるわけですが、 その中でも橋本総理大臣のご方針にもありますように、 環境問題は一つの組織論としても大きな位置づけをなされております。 私も運輸省の中におりまして、 もうこれは四、 五年前から実は橋本先生は環境問題に非常に熱心だと、 特に私どもの行政で気象庁というのがありますが、 気象庁はどうも環境問題をコアにして新しい展開をしなきゃいけないんじゃないか、 そういう動きがあるぞということを聞いたことがあります。 われわれ役所ですから、 大変だということもありまして、 気象庁の新しい行政分野を開拓しなければならないということでいろいろ考えたこともございます。 きょう主催していただいております交通アメニティ推進機構 (現、 交通エコロジー・モビリティ財団) がその一環ではございますが、 行政課題と行政組織と切っても切れない関係にあるんだろうと思います。 そういう意味では、 われわれ運輸省、 別に運輸省という組織云々ではございませんけれども、 私どもが関係しております行政の対象となる分野についても、 環境問題というのはこれから第一義に据えて考えていかなければならない大きな課題だと思っております。

少し蛇足になりますが、 新聞を呼んでいますと、 千葉県の研究機関である藍藻(らんそう)類のDNAの組織が全部解明された。 中身はわかっていないようですが、 一応その塩基の分類の仕方というものが解明されたということで、 この中にはどうも光合成を発生させるメカニズムが入っているそうです。 ですから、 このメカニズムをこれからどんどん解明していって、 光合成というものがどういうふうに行われるかがわかれば、 たぶんCO2問題も解決するんじゃないかというふうなことをどっかで読んだような記憶がいたします。 そのデータがどうもインターネットに入っていて全世界からアクセスできるということで、

 

 

 

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