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● 乃依木牙生、新疆ウイグル自治区旅游局局長の講演

「新彊ウイグル自治区の旅游と旅游資源について」

 

本日、私たちはシルクロード・促進セミナーをとり行ないまして、私は非常にうれしく思います。私は新疆ウイグル自治区旅游局を代表いたしまして、ここに出席の皆様のご来訪に対して心より感謝の意を表します。シルクロードは政治・経済・文化交流及び各国人民間をつなぐ友好の道でございます。ご存じのように世界で最初に、中国で始められた貿易往来の道で、東方の絹の道であります。

およそ2000年前の前漢の時代から、我が国で作られたシルクは、キャラバンによって長安から甘粛省、新疆を経てペルシャ、ローマまで運ばれました。西洋各国はこの道をシルクロードと呼びました。シルクロードの開通は東西往来の交通道路を開き、経済貿易と友好交流を促進しました。近年以来、我が国では諸外国との国際関係の発展や各国との経済・文化交流が益々頻繁になっています。我が国、ならびに各国でこのシルクロードの研究が盛んに行われています。

各国の旅行観光客も徐々にシルクロードの観光に興味をもち始め、こちらに来るようになりました。私達が、本日、ここでシルクロード・旅游促進の研究会を行う目的は、この「絹の道」の旅行・観光事業を発展させ、各国の間の友好交流を深め、相互理解を深めることに役立せることでもあると思います。これは、世界の平和発展に、非常に重要な意味を持っていると思います。

我が国の中央部分、新疆はユーラシア大陸の中心にあり、8つの国と国境を接しており、それはモンゴル、ロシア、カザフスタン、キリギス、タジキスタン、パキスタン、アフガニスタンとインドなど接する国境線は5,000?あります。あわせて166万?2の土地を有し、全中国の面積の1/6を占めています。新疆は昔、西域と呼ばれていたところで、それは中国の西部の辺境地を意味しました。

古代から、中国はシルクロードと深い関係を有していました。古いシルクロードの道は東の西安より甘粛省の河西回廊とタリム盆地を経由してパミール高原を越えて、中央アジアと西アジアを越して最後に地中海沿岸まで至りました。それに続きまして、ヨーロッパの各地から南のアフリカまで至ることも出来ました。そしてアジアの中心部分に位置している新疆地区は、シルクロードに於いて重要な一部分になっております。シルクロードは新疆に入ってから、三つの道に分かれています。つまり天山南路、中路、北路。この3本の古いシルクロードの道沿いはたくさんの古い遺跡、狼煙台、千仏洞、古いお墓とまた古い建築物と古い屯田兵達の遺跡が残されています。

統計によりますと、この3本の道の上には国家級の人文文化遺跡が他に併せて10ヵ所、その他地区を併せて154ヵ所もあります。たとえば、南路のローラン遺跡、ミーラン遺跡、ニヤ遺跡、そして中路のトルファンの郊外にある、交河故城、高昌故城、ベゼクリク千仏洞、アスターナ古墳、また仏教を東に伝える遺跡のキジル千仏洞、クズルガハ千仏洞、カシュガル市内にある、エイティガール寺院、ホージャ廟、マフムード・アリ・カシュガリーの墓などです。いずれもとても重要な学術研究価値と観光価値があります。新疆のシルクロードの天山南路、中路、北路は、すでに非常に魅力ある旅行コースとして毎年、世界の色々な国からたくさんの観光客を迎えています。

新疆ウイグル自治区は、少数民族が集中している地区でもあります。あわせて47の少数民族がここに住んでいます。天山の南北に分布されております。人口数が少ない民族は少数氏族と

 

 

 

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