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? ウイグル族の歌舞

ウイグル族は、歌と踊りに秀でており、彼等の伝統文化の一つでもあり日常生活の中で幼少の頃から親しんでいる。調査団は、トルファン、コルラ、クチャ、カシュガルなどで、夜、各地元の歌舞団が演ずる民族音楽と舞踊を鑑賞する機会を持った。トルファンでは、ホテル内の葡萄だなの下や、昼間に葡萄溝内のウイグル民族館広場で演じられていた。

音楽は、演奏にスオーナ(チャルメラ)、ルバーブ(蛇皮線)、ダワップ(羊の皮を張ったタンバリン)、ドタール(都塔爾琴、マンダリン風の楽器)、胡弓、横笛などを用い、どことなく中東風、時には中央アジア風であり、舞踊にも一部、男性踊り手数人による「羊捕捉の踊り」という遊牧民生活の一場を、コサック風に激しい動きで演ずる踊りもあった。二人の男性が1人の女性に赤い薔薇を捧げ合う「恋愛の踊り」などは、ラテン風を感じさせるものがあった。一方では、ウイグル王朝生活文化を偲ばす、女性踊り手複数による優美な踊りもあったが、古くから知られる「胡旋舞」である。

 

? 土産物

1) 新疆ナイフ《インギシャナイフ(英吉沙小刀)》:ウイグル式やカザフ式の柄に精緻な模様が施された飾りナイフ、カシュガルが有名。

2) クチャナイフ(庫車小刀)は、新疆ナイフとは異なり、柄の模様と色は多少地味であり、独特の風格がある。クチャのみで求められる。亀茲国では、前漢、後漢の時代より製鉄が盛んで、クチャに製鉄遺跡がある

3) トルファンの乾燥フルーツ:乾し杏、馬乳葡萄の乾し葡萄。この乾し葡萄は緑色をしており、2?で円換算、150円程度。へたが付いているが甘くて美味である。日干しレンガを積み上げて造られた風を通す乾燥場で自然に乾燥される。

4) 絣(かすり):特に矢模様のかすりはウイグルの女性に愛用されている。(ワンピースなど)絣は、トルキスタン系の人々、ペルシャ、タイ、インドネシア、日本などの中国文化圏の周辺で織られている。

5) その他:カシミア(ウルムチ)、民族帽(ウイグル帽)、絨毯、民族楽器、少数民族用装身具、玉製品、銅器など

 

(2) 観光地と観光資源

? 鳥魯木斉(ウルムチ)

新疆ウイグル自治区の首府。天山北麓に位置し、市の南部は標高1,035m北部は600m以下。人口163万人、70%が漢族。自治区の政治・経済の中心として、商業、工業都市(石油コン

 

 

 

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