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ゆめ・“いき”“いき”レスキュー千葉'97

1997.8.22 千葉県消防学校

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第二十六回全国消防救助技術大会は、去る八月二十二日千葉市の千葉県消防学校において、佐野消防庁長宮をはじめ多<の来賓をお迎えして盛大に挙行された。

この大会は、全国の救助隊員が一堂に会し、日頃、鍛え抜かれた消防救助技術を遺憾な<発揮し、堂々と力一杯、訓練の成果を披露するとともに、日々複雑多様化する各種の災害に即応できる能力及び技術研鑽の場として、昭和四十七年から毎年開催している。

全国消防救助技術大会が今回で四回目の開催となる千葉市は、首都機能の一翼を担う業務核都市であり、「人間尊重、市民生活優先」を基本理念に「自立し創造する都市づ<り」を基本目標として定め、国際性、文化性、快適性など五つの都市像を掲げ、世界に開かれた国際情報都市として著しい発展を続けている。

大会前の数日間は涼しい日が続いていたものの、「千葉大会は、いつも猛暑との戦いになる」との言葉通り、大会当日は寒暖計もうなぎ登りに上昇し今夏有数の猛暑となったが、会場は朝早<から消防関係者や全国から応援に駆け付けた一般市民等約三、〇〇〇人で会場は埋めつくされ、開会前から熱気と興奮に包まれた。

定刻の九時○○分、全国九地区支部から選抜された精鋭救助隊員の威風堂々とした入場行進が開始され、大会運営委員長である森千葉市消防局長が声高らかに開会を宣言し第二十六回全国消防救助技術大会の幕が開けられた。

開会式は初めに、図らずも消防使命達成のため殉職された消防職員の御霊に対し黙とうを捧げ、国旗・大会旗・市旗を掲揚後、大井会長、松井千葉市長のあいさつ、佐野消防庁長宮、沼田千葉県知事(代理・島崎千葉県副知事)、橋本千葉市議会議長の祝辞、そして多数の方々の祝電を代表して白川自治大臣の祝電披露と続き、大会審判長の古本北九州市消防局長が審判長指示を行った後、出場隊員を代表して、千葉市消防局の斎藤勝一隊員から「安全・確実・迅速を旨とし正々堂々と訓練します。」と力強い隊員宣誓が行われた。

開会式終了後、訓練が始まるまでの間、可愛い子どもたちを中心とするバトントワリング・チーム「MAKUHARI・ミルキーガールズ」による特別演技が披露され、緊張感溢れる会場の雰囲気を和らげた。

いよいよ、訓練の開始である。

陸上の部九種目・水上の部七種目にエン卜リーの全国九三九名の隊員たちが、高鳴る鼓動と緊張の中で、救助隊員である誇りを胸に各々のドラマを演じていく。

会場を埋めつくした見学者から、ファイト溢れる闘志で日頃の訓練成果を披露する隊員たちの躍動的な姿に万雷の拍手と声援が送られた。この模様は、会場に配置された(財)自治体衛星通信機構が管理する通信衛星の生放送により、数々の興奮と感動の名場面が全国に逐次紹介され、文字通りの全国大会となり毎くの成果を収めた。

会場周辺では、救助隊員がお互いの健闘を讃え合う姿や再会を誓い合う姿が随所で見受けられ、全国救助隊員の友好の輪は、より一層大きなものとなった。

訓練終了後、千葉市消防音楽隊により、消防職員の永遠のテーマである「愛・勇気・献身」を信条とし、いかなる災害にも立ち向かう救助隊員の健闘をドリルに託した「ホット・サマー・イン・チバ」が披露された。

閉会式では、大井会長から「規律厳正、士気旺盛にして、錬度の高い救助技術が披露された。この大会へ出場するまでの長期間、厳しい訓練を積み重ねてこられたことに敬意を表するとともに、今後も地域住民の負託に応えられるよう、より一層の救助技術の錬磨研鑽に努めていただきたい。」との講評があった。

国旗降納に続いて、大会旗が森千葉市消防局長から次回開催の池田大阪市消防局長に手渡され、堅い握手が交わされた後、千葉市消防局長が閉会を宣言すると「来年また大阪で会いましょう!」の横断幕が掲げられ、第二十六回大会の幕は閉じられ、隊員たちの長かった夏は終わった。

猛暑の中で、会場設営及び大会の運営に当たられました千葉市消防局に対し、衷心より感謝申し上げます。

 

 

 

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