半島の先端にあって3方を海に囲まれリアス式海岸や砂浜海岸、干潟、岩礁海岸など複雑で変化に富んだ全長42.9kmの海岸線を有している。土壌は、ほぼ全域にわたって腐食質の黒土に覆われている。この土壌は、きわめて富養で農業に適しており、この自然条件を活かしてダイコン、スイカ、キャベツ、カボチャ等活発な営農が行われている。一方漁業は、全国に名の知れた三崎港のマグロ漁業を始め、イカ、サバ、ひもの、わかめ等山の幸、海の幸が豊富である。
本市の歴史は古く、赤坂遺跡など市内には古代、縄文、弥生、古墳時代の遺跡が丘陵台地及び周辺部に広く分布している。鎌倉時代初期には、和田義盛をはじめとする三浦一族が活躍した。この時代に三浦市は、幕府がおかれた鎌倉に近いうえ自然環境に恵まれていたため、三崎に桜、椿、桃の3つの御所が開かれ、源頼朝を始めとして多くの幕府要人が来遊した。
また、城ヶ島、油壼等の名所・旧跡巡り、三浦一族の繁栄ぶりを今に伝える道寸まつり「笠懸(かさがけ)」、ありし日の北原白秋を偲ぶ「みさき白秋まつり」素朴な郷土芸能「面神楽(まんかぐら)」等多彩であり、また夏期には250万人近くが訪れる三浦海岸などの海水浴に加えて、近年、ボートセーリング、ヨット、釣り等多彩なマリンレジャーが盛んになっており、今後、首都圏の観光・レクレーションとしての発展が期待される。