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海水に油を流した時点から2.5分経過した時点で、分離ロートの回転を開始し、2分間回転を続ける。

  

2分後に、モーター付きラックのスイッチを切り、分離ロートの回転を止め、正確に1分間の静置時間をとる。その後、ストッパーを外し、底部の蛇口から海水を排出させ、油混じりの水を50ml、測定シリンダーに計り取る。サンプル採取に要する時間は10秒間以内となるようにする。

  

有効性指数決定手順の残りの部分は、定温キャビネットの外で実行する。

  

測定シリンダーに計り取ったサンプル50mlは、100ml分離ロートに移しかえる。測定シリンダーは、10mlのクロロホルムで2度洗浄し、洗浄液も100ml分離ロートに加える。分離ロートのストッパーをはめ、1分間、振り動かす。完全に層分離させたのち、クロロホルム層は、無水硫酸ナトリウム(1.5gを超えないこと)を入れた75mmのガラス・フィルター・ロート(9.0cmのWhatman No.1ペーパーフィルターを使用)を介して、100mlの計量フラスコに排出させる。クロロホルム抽出をさらに2度繰り返す。1回のクロロホルム使用量は20mlとする。ペーパーフィルターと硫酸ナトリウムはクロロホルムで十分に洗浄し、計量フラスコの所定のラインに達するまで希釈する。フラスコに蓋をし、よく振り混ぜる。

  

パス長10mmのガラス・セルを用いて、分光光度計で波長580nmにおけるサンプル溶液の吸光度を測定する。カリブレーション基準用に、試験油についても、サンプル溶液と同時に吸光度を測定する。

  

グラフからの読み取り値または回帰分析で算出した係数を用いて、サンプル溶液の吸光度測定値を、「クロロホルム100mlあたりの油重量(g)」として表現される濃度データに換算する。この濃度データは、250mlの分離ロートから計り取った油混じりの水サンプル液50ml中に含まれる油重量に相当する。

  

計算

有効性指数は、次の式で計算する。

有効性%=油混じりの水サンプル液50ml中に含まれる油重量×500/250ml分離ロートに加えられた試験油の重量

 

報告

有効性指数は、3回の個別の有効性指数決定試験の結果の平均値とする。平均値は、2種類の基準燃料油の各々について、小数点第1位まで算出する。

 

 

 

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