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? 海外調査入手資料抜粋

 

英国の油処理剤試験法

 

WSL報告書LR 448(OP)の付録A

(1989年4月改訂)

 

流出油処理剤の規格

1. 範囲

本規格は、海上または海浜での流出油対応のための油処理剤、ならびに油処理剤の使用に先だって実施すべき手順に関する英国の規格である。

2. 手順

(a) 油処理剤の適性判定

油処理剤の適性に関する判定を担当するウォレン・スプリング研究所(Warren Spring Laboratory、略称=WSL)が実施した試験において、本規格の諸要件を満足すると判定された油処理剤は、後述する第5項に義務付ける情報が提供されている場合には、油処理剤適性証明書(Certificate of Qualification)を発行される。

油処理剤適性証明の有効期間は、一般に、証明書の発行日から5か年である。当該期間中、この油処理剤は「適格製品(Qualified Product)」としての資格を持つ。適格製品としての資格継続を希望する場合は、上記の有効期間の終了する6か月前までに、あらためて資料を適性判定機関に提出して試験を受けなければならない。

(b) 製品の承認

1985年食品・環境保護法に定めるところにしたがって、英国の海浜または英国領海内では、所轄の英国政府機関、農漁食糧大臣(MAFF)、スコットランド大臣、ウェールズ大臣、または北アイルランド環境省(DoE(NI))の承認が得られている場合を除き、いかなる油処理剤も使用することはできない。イングランドおよびウェールズについては農漁食糧省が、またスコットランドについてはスコットランド省(農業・漁業部、SOAFD)が、それぞれ油処理剤の承認を担当する。油処理剤は、次の(i)と(ii)の双方の条件が満足されている場合にのみ承認されることになっている:(i)有効な適性証明書が発行されている、(ii)MAFFがWSLより提供を受けた製剤サンプルについて実施した試験において、海洋生物に対する毒性がMAFFの定める要件を満たしていることが確認されている。

 

注意:流出油処理剤の承認にかかわる英国承認当局の権限の範囲は、英国領海内、および英国籍の船舶または飛行機に限定される。英国国外においては、たとえ英国籍の船舶や飛行機が英国政府の承認を受けた油処理剤を備えている場合にも、当該油処理剤を使用するためには、当事国政府の合意が得られていなければならない。英国政府当局の承認が得られている油処理剤製剤リストは、WSLまたは承認当局から入手すること

 

 

 

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