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? 調査研究の概要

?-1 調査研究の目的

平成8年1月には、「油汚染に対する準備、対応及び協力に関する国際条約(OPRC条約)」が我が国に効力を生じるなど、近年の海洋環境の保全に対する内外の認識の高揚に伴い、海上防災の対象とする分野も拡大しつつある。

一方、海上における防災技術は未完成の分野が多く、効果的な技術の開発実用化が望まれている。このため、海上防災に関する基礎技術の解明を図るとともに、各分野にわたる科学技術を取り入れた最適防災技術を調査研究することにより、社会的要請に応えるとともに、海洋環境の保全並びに海上災害の防止に寄与することを目的とする。

 

?-2 調査研究の項目

(1) 現有油吸着材の有効性の評価

現法性能試験基準を参考に、型式承認をされている油吸着材の高粘度油に対する性能を調査する。

(2) 新たな水槽の特性の調査

海上災害防止センター研修所訓練水槽の特性調査を行う。

(3) 化学的油防除資機材の有効性の評価

油処理剤、油ゲル化剤のC重油等の粘度変化に対する使用限界等の性能評価を行う。

(4) 航空機散布用油処理剤等新規に開発された資機材の性能調査

航空機散布用油処理剤等新規に開発された資機材の性能を調査する。

(5) 欧州の油防除資機材の現状調査

欧州における油防除資機材の性能基準、試験方法及び使用限界等について調査するとともに、油防除資機材の開発状況を調査する。

(6) 新規に開発された油防除資機材の調査

新規に開発された油防除資機材について、文献等により調査を行う。

 

?-3 調査研究の経過

本調査研究は、「油防除資機材性能評価調査研究専門委員会」を設置し、さらに当該専門委員会に「物理的処理部会」と「化学的処理部会」を設けて実施した。

委員会等の開催、審議の内容は次のとおりである。

平成9年6月6日 第1回委員会

・ 調査研究実施方針の決定

・ 各部会の実施方針の検討

6月13日 第1回物理的処理部会 

・ 部会実施方針の決定

・ 水槽特性に関する調査方法(案)の審議 

 

 

 

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