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のいろいろな苦痛で悩んでいる患者さんの心だけでも支えてあげたいのだが,どうすればいいかというのがありました。私は,「心を支えるだけでよいのでしょうか」と答えたことがあります。

癌という病気は,身体の病気であって精神病ではありません。身体がいろいろと苦しむことが心も苦しめ,心にいろいろな変調をおこさせるのです。痛いという患者さんの精神状態を調査した結果,その約半数が精神的に安定していないか,正常であっても異常のほうに偏した精神状態を示していることが明らかにされています。そして,その6〜7割の痛みが適切な痛みの治療を受けていなかったのです。

身体に病気がおこって,身体が苦しんで,その結果,心が苦しんでいるのが進行癌患者さんですから,身体面にアプローチして身体の苦しさを除く治療と看護とを行わないまま,心にだけアプローチしても成果は

 

 

 

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