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6.平成10年4月の新規学卒者の確保状況

(1) 確保の状況〔第39表参照〕

現在のように経済の停滞期においては、新規学卒者の採用は買い手市場といわれているが、実際に企業が平成10年4月に採用を予定した学卒者を必要な数だけ確保できたかどうかを調査してみた。

回答があったのは335社で結果は以下に示すとおりであった。すなわち、「確保できた」は86.9%で、したがって「確保できなかった」企業が13.1%あることになる。この調査の対象が東証第一部上場企業を中心としていることを考えればやや意外な感じがするが、調査時点の平成9年10月現在では学生の就職活動が続いている段階なので最終的な採用数に達していないか、あるいは採用を内定したい学生を他の会社にとられたということであろうか。

ア.企業規模別

「確保できた」とする企業86.9%を規模別にみると、「5千人以上」が98.5%、「3・4千人台」が92.6%で9割台の回答であったのに対し、「3・4千人台」は80.7%、「千人未満」は83.5%と8割に落ちる。やはり新規学卒採用においては大企業が優位ということであろうか。

イ.産業別

産業別には「農林漁業、鉱業、建設業」、「電気・ガス・熱供給、水道業、サービス業」、「運輸・通信業」が9割を確保しているが、その他の産業は80%台で特に「製造業」は83.4%と一番低い。製造業が学生から敬遠されているわけではないだろうが、やはり内定者に逃げられたというこ

 

 

 

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