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5.ホワイトカラーに対する導入職位層[第25表参照]

技術系従業員に対して導入している職位層と同様に「係長クラス」、「主任クラス」の職位層に導入するとの回答が高かった。

これは、技術系職員への導入層とのバランスもあるものと思われるが、先に導入理由の項で述べた若年層での高い能力と資質の向上を企業は求めているものと思われる。

 

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?Z 昇進格差[第26表参照]

1.職位層別の昇進格差

まず、同年次採用者(大学新卒に限る)で最初に昇進格差がつくのはどの職位層かを調査してみたところ、最初に昇進差がつくのは「係長クラス」昇進時とする層が42.0%で最も高く、次いで「一般職員」の段階での昇進差が39.9%で、この両職位層内で8割方の企業が昇進格差(選別)を設けていた。これは後述の勤務年数別の昇進格差と見比べた場合、採用後10年未満で昇進格差を設けていた企業割合とほぼ合致していることがわかった。

 

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2.勤務年数別の昇進格差

次に勤務年数別の昇進格差を調査してみた結果は、半数以上(51.1%)の企業が「5年以上10年未満」の間で最初に昇進格差をつけるとし(「採用〜5年未満」は23.4%)、この層の企業規模別を見ると、規模が小さくなる程、昇進格差を行う企業者割合は低くなっている。

職位層別・勤務年数別の両面から調査した結果、採用から10年未満の間で昇進格差を行う企業が多いことは、勤続年数を昇進の重要な要素とする日本的雇用慣行の昇進システムを見直し、職務遂行能力等を考慮した、結果を重視する能力主義により、早期に人材を育成・有効活用することが企業発展の重要な原動力と見ているのではなかろうか。

 

 

 

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