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私は、人間に関して、あるいは人間の行動を考える場合に、経済的な行動も社会的な行動もともに全部含まれるわけであり、そういった意味で社会的な側面が、金銭的な評価など物理的な計数に基づいて環境勘定を作成するにあたって非常に重要だと思います。

これを考える際に、将来的な展望ということを考える必要があります。社会的な側面について深く考慮することなしに、例えば、人々はそれぞれ異なった文化に基づいて、あるいは資源の制約によって異なった消費のパターンを持ち、生活のパターンも違ってくるわけであります。

このことと関連して、国民経済計算を作成する統計専門家は、このような考慮が足りないと思います。3、4週間前、倉林博士、以前の国連統計局長ですけれども、と話しあいましたが、人間の文化的な遺産に大きな関心を持っておられ、社会経済統計を作成する場合には、そこに重点を置かれるべきだとおっしゃっていました。以上です。

 

ラオデ:私は、コメントについては、特にありません。野心的になり過ぎるなというお話がありましたが、その点についてお話ししたいと思います。我々はSEEAを構築したいとは思いません。なぜならば、どの国も、国連がSNAのサテライト勘定として勧告しても、SEEAを実施することに同意しないと思います。しかし、我々は、森林についてはこれをやっております。経済に対する影響がどの程度のものか、天然資源の枯渇を測定する努力をしております。

しかし、インドネシアでのある調査では、経済成長は低下したと言っております。 しかし、そうでしょうか。確かに成長は従来どおりではないでしょう。我々の情報に関してでありますが、インドネシアでは、引き続き天然資源について、石油やガスだけでなくその他いくつかのコモディティについても、森林を含めて、統計を作成しようと努力しております。しかし、森林に関しては、先程も申しましたように秘密のデータとされております。石油、ガスに関してはデータが非常によいということで、CBSが公表しているわけであります。2000年までにおそらく石油の輸出国ではなく輸入国になるだろう、といったことが言えるわけであります。しかし、森林に関しては、まだデータに疑問があります。そこで研究段階にあるということになります。ありがとうございました。

議長:ありがとうございました。2人の報告者の報告、ディスカッサントからのコメントをお聞きし、コメントに対するお答えもいただいたところであります。残念ながら、フロアーの皆様から質問をお受けすることはできません。このセッションに関してコメントなりご質問がある方は、最後のセッションまでお待ちいただき、提起していただければと思います。これで、第2セッションを終わりにしたいと思います。ここで、皆様方とともに、報告者、ディスカッサントの方々に対して、心から感謝の意を表したいと思います。

 

 

 

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