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ターが非常に強くなっております。我々が調査を行う場合には常に、ジェンダーの階層化またはジェンダーの調査を入れたかを確認するようにしております。議長ありがとうございました。

議長:シャリさんどうぞ。

 

シャリ:議長ありがとうございます。5分間で二つの大きな質問に答えなければならないのですが。

まず一つは、ジニ係数がかなり大きいのは何故かということの説明です。その理由については、もう1回のプレゼンテーションが必要なくらいなのですが。しかし、簡潔にいうと、4つの主要な要因があると思います。一つは、歴史的な要因、ある国の歴史的な発展をみてということ。2番目に、富の所有のパターンで、これは2つ目の質問と関係のある大きな問題でありますけれども。3番目が、人的資本の分配。4番目として人口動態の変化であります。

実際、所得の成長が非常に遅れている地域が農村部でありまして、最近の人口センサスでも、農村部の労働人口は高齢人口で構成されている、例えば、農家の世帯主の調査によりますと、75%以上が45才以上で高年齢化し、生産性が下がっているということであります。これが、農村部で所得の伸びが遅いことの一つの重要な要因であります。

2番目のデータに関する質問についてですが、先程のプレゼンテーションでも申しましたように、データは入手可能ではあるのですが、ある程度制約されているということです。例えば、株の所有についてのデータは入手可能なのですが、適切なアクセスが問題となります。例えば、富裕な人がペーパーカンパニーを利用して株を所有する場合に、その富がどの所得グループの所有に属するのかを配分するのは難しいことであります。

ですから、問題はあります。しかし、我々が持っている資源を集めて、データを更新していく必要性の問題だと思います。70年代の終り頃から80年代初めまではそういうデータ更新の問題についての研究が行われました。富の所有に関する色々の問題が克服されました。家屋の所有についてのデータ、その他の重要なデータ、例えば、土地の所有に関しても土地登録によってデータは人手可能なのですが、データを集計するには、膨大な量の努力がいる。個人でそのような研究をやるのは非常に難しいことであります。大変な仕事量で、また、資金も必要となります。いずれにしても、これらは重要なデータであり、集計される必要があります。誰が国の発展から利益を得ているのかをきちんと把握するには必要だと思います。ありがとうございました。

議長:ありがとうございました。第1セッションに関しての報告、コメント、回答は以上でございます。

皆様、報告者、ディスカッサントの方々に大きな拍手をお願いいたします。

 

 

 

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