戸数で申しますと、大体80戸から200戸と言われていますね。それがいわゆる地域です。ある意味では、学校で言えば小学校区なんですね。
ご承知のように、公民館は中学校区に一館ですし、範囲が広がりますが、施設は小学校区を大事にするのか、中学校区なのか、もうちょっと大きい大学区なのか、そういう形で、うちの施設の地域というものはそもそもどこまでをさすのか、考えてほしいです。所長室で地図を全部広げてほしい。この施設から5キロ圏内ほどのエリア、10キロ、20キロ、圏内ほどのエリアであるかという形の地域の理解が要るのです。
次に、そもそも地域を理解してほしい。例えば皆さん、流行に敏感な都市があります。日本では3つあります。どこでしょうかといった場合に、考えてほしい。例えば東京から情報が発信されます。すぐ手を上げて食いつく都市が3つあるです。
例えば静岡と千葉は平均的ですよね。可もなく不可もないんです。だから、すぐに飛びつかない。一番飛びつくのは札幌と博多と熊本なんです。ですから、例えば札幌は人口175万あります。2番手が旭川ですよ。これは37万、1位と2位に物すごい落差があるんですよ。札幌というのは小さな東京なんです。ですから、ずっと東京を見ています。流通関係は、例えば東京で流行したら、同時多発で札幌で流行が発生します。例えば生命保険とか、メーカーとか、流通関係とか、例えば文部省もそうですよ。まずエースを課長で北海道へ送ります。だから、企業で言えば、札幌で成功すれば本社に帰れる。それだけ大変なんです。だから、小さな東京なんです。
次、博多。博多というのはずっと東京を見ていますね。だから、芸能人の出身は博多が一番多いでしょう。タモリでも、松田聖子でも、フミヤでも福岡出身です。
なぜ熊本が流行に敏感か。今日は熊本の方は来ていますか。熊大生と九大生は仲が悪いんですよ。お互いライバル意識を持っていますから、こういう会議ではほとんど口をききませんよ。
要するに、熊本は、九州ブロックの要としてあります。法務省、厚生省、郵政省の出張部局が全部熊本にあるんですよ。ですから、こういう会議の場合は、博多よりも熊本で会議を起こすんですよ。土地が広いし、九州の中心は熊本という意識を持っているんですよ。おれのところは一番中心だ。そういう意識もあるし、昔の旧制五高もありました。だから、坊っちゃんもあそこに行きましたよね。普通は帝国大学は旧制五高の上につくるんだけれども、いかんせん、いろんな取引があって九州大学は博多へ持っていったんですよ。だから、非常にライバル意識があります。博多に流行が来る前にうちに流行を持っていきたい。ですから、前の細川県知事の場合は、何でも日本一というのをつくりました。ベンチの長さが日本一というのは熊本にあるのです。階段の数が一番というのもあります。何でも日本一を目指すのが熊本です。
例えば皆さん、島根県、鳥取県とございます。きょう三瓶の財部所長が見えていますけれども、関東の方はどっちが島根か鳥取かわからないのです。例えば子供たちは鳥取の字を書けない。「鳥」が先なのか「取」が先なのかまよう。これはぜひやってくださいよ。それだけやっぱり東の方は山陰地方はわからない。だけれども、行ったらわかりますけれども、島根県と鳥取県では流行の敏感度が違うんですよ。それはもう鳥取の方が流行に敏感なんです。
なぜかと申しますと、鳥取は京都に近いわけです。ずっと昔から京都を見ているわけです。京都で何がはやるかということに関心を持ったんです。
島根県も関心を持ちたいんですよ。持ちたいけれども、いかんせん、右の方に湖があります、宍道湖が。出ていけない。後ろを見たら山脈があるわけですよ。出ていけない。だから、朝鮮半島を見て出雲文化が栄えるんですね。
例えば7〜8年前に教育委員会でワープロが普及します。メーカーが全部パンフを配ってくれますね。これは郵便ですから同時に来ます。ずっと見て、すぐ注文するのは鳥取県の教育委員会、島根県の教育委員会はパンフをずっと見ているだけですよ。だけれども、発注しません。1年後、キャノワードがいいとかルポがいいとかといううわさが定着します。そうしたら発注するのが島根県です。それだけ違うんです。同じ日本海側と申しますけれども、言いたいことは、地域によって行動の様式が違ってくるんですよ。