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?章 精神障害等に関する知識・精神障害者との接触体験

 

1. 精神障害等に関する知識

 

1) 病気(障害)を持つ人について(表?-1)

 

「うつ病・そううつ病」、「精神分裂病」、「老人性痴呆症」、「神経症・ノイローゼ」、「アルコール依存症」を持つ人についてどのくらい知っているかをたずねた。

うつ病・そううつ病については、「本やテレビ等で少しは知っている」が48.5%ともっとも高く、中でも20代・30代が若干高くなっている。次に「そのような人に会ったり話をしたことがある」が32.4%で、中でも40代・50代で少し高くなっている。「知らない、あるいはイメージがわかない」は、17.9%で中でも60歳以上で高くなっている。

精神分裂病については、「本やテレビ等で少しは知っている」が59.6%と最も高くなっている。「そのような人に会ったり話をしたことがある」は、11.1%と顕著に低くなっている。「知らない、あるいはイメージがわかない」も27.3%と3割近くになっている。

老人痴呆症については、「本やテレビ等で少しは知っている」が最も高く54.3%となっている。「そのような人に会ったり話をしたことがある」は、36.1%となっている。「知らない、あるいはイメージがわかない」が1割以下と他に比べ低くなっている。

神経症・ノイローゼについては「本やテレビ等で少しは知っている」が60.9%と高くなっている。「知らない、あるいはイメージがわかない」は16.6%であり、60歳以上で若干高くなっている。

アルコール依存症については、「本やテレビ等で少しは知っている」が約6割と高くなっている。「知らない、あるいはイメージがわかない」は、15.1%と比較的低くなっており、年代が上がるにつれ知らないと答えている人が多くなっている。

次に、病気(障害)別に比較をする。まず「会ったり、話をしたことがある」については、最も高いのは老人痴呆症、うつ病・そううつ病で3割以上である。神経症・ノイローゼ、アルコール依存症は、各々約2割ずつであった。精神分裂病は、少なく1割ほどである。次に「本やテレビ等で少しは知っている」では、アルコール依存症が最も高く63.7%、つぎに神経症・ノイローゼ(60.9%)、精神分裂病(59.6%)という順になっている。

老人性痴呆症(54.3%)、うつ病・そううつ病(48.5%)は他に比べ若干低くなっているが、択一選択の問であり、「会ったり、話したりしたことがある」で高くなっているためであろう。全体的に約5割から6割の人が本やテレビなどの媒体を通してこれら病気(障害)を知っていると答えている。

また「知らない、あるいはイメージがわかない」では、精神分裂病が27.3%と最も多く、

 

 

 

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