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3.阪神・淡路大震災による影響等

3-1.港湾施設の復旧

1995年1月17日、神戸港は直下型地震により被災した。

東西20kmにわたる神戸港において、約116kmにおよぶ水際線の大部分が被害を受け、一部は壊滅した。港湾施設については、防波堤をはじめ、大型岸壁239バースおよび23kmにわたる物揚場の大部分が被災し、背後に位置する上屋、野積場、荷役機械も使用不能となったものが多い。とくに、外貿貨物の7割を取り扱っていたコンテナターミナルが大きな被害を受け、全て使用不能となった。

荷役機械は、コンテナクレーン55基、ジブクレーンが6基あったが、全てが被災し、使用不能になった。

港湾幹線道路、阪神高速道路、新交通システム(ポートライナー、六甲ライナー)等の臨港交通施設も高架部分の橋脚の傾斜、破損が見られた。

上屋、倉庫については、その大部分の柱や外壁に損傷が生じ、市営上屋89棟は全棟にわたり、地盤の沈下、建物の傾斜および構造部材の破損、外壁および床の亀裂が発生した。

震災後、港湾関係者の復旧努力により、神戸港は、2年あまりをへた1997年3月末までに、港湾施設の全ての復旧を完了した。

3-2.港勢を示す諸指標

震災後2年をへて、神戸港の港勢は回復基調にあるものの、コンテナ貨物取扱量、トランシップ貨物量が7割〜6割台にとどまっている。

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