日本財団 図書館


005-1.gif

このように、国と地方の歳出純計に占める地方の歳出の割合は約3分の2であるのに対し、租税総額に占める地方税の割合は約3分の1となっており、地方の歳出規模と地方税収入との乖離が存在している。

このような乖離が存在するため、地方公共団体は、国庫補助金や地方交付税等の依存財源に依存せざるを得なくなっており、特に国庫補助金による財源移転は、財政面での誘導を通じて国と地方の上下・主従の関係を生む原因となっている。また、このような乖離の存在により、行政サービスの供給による受益と税負担の関係が住民に分かりにくくなっており、自治意識の涵養が妨げられているとの指摘がある。

 

(2) 地方歳入に占める地方税収の割合

 

? 次に、地方歳入総額に占める地方税の割合は、平成8年度では、と34.6%となっている。歳入総額に占める地方税の割合は、ピーク時の昭和63年度における44.3%をはさんで、昭和60年度から平成3年度までは40%を超えていたが、その後、景気低迷の影響による税収の落ち込みや減税等により30%台で推移している(資料4 地方歳入に占める地方税収の割合の推移)。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION