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4 環境国際協力事業

本市は、かつての厳しい環境汚染を市民、企業、大学及び行政が一体となって克服する過程で、公害防止やエネルギー効率改善、資源再生利用などに関する多くの経験と技術を確立してきた。こうした経験などを活かして、研修員の受け入れや専門家の派遣、国際会議の開催、共同事業の実施など環境分野における国際協力を積極的に推進している。

さらに、国際ネットワークを通じての情報収集や先進事例の研究などにより、充実した国際協力の実現と本市の環境改善への還元を図り、持続可能な社会の実現を目指している。

 

(1)KITA環境協力センター

平成4年、財団法人北九州国際技術協力協会(KITA)を改組、拡充して設立したKITA環境協力センターは、本市の環境国際協力の中核機関として、国際研修、専門家派遣、調査研究コンサルティング、環境啓発・交流、研究開発など、多彩な活動を実施している。

平成8年度は、北九州市の委託事業として、大連市と共同研究で環境教育教材等の作成や、中国環境監測センター(北京)と共同で「水・廃水の監視・測定・分析方法の手引き」の作成等を行った。また、環境国際協力に係る専門家拡充のニーズに応えるため、環境国際協力専門家養成研修事業を実施した。さらに、環境啓発・交流事業として、「環境ビジネス講演会」等を開催し、関係機関・団体等との有機的なネットワークの構築を図っている。

 

(2)国際研修の受入

(財)北九州国際技術協力協会(KITA)は、国際協力事業団(JICA)の委託を受け、昭和61年度から集団研修の「産業環境対策コース」、昭和63年度から「産業廃水処理技術コース」を開設し、実施している。

また、北九州市は、JICAの委託を受け、平成2年度から集団研修3コースを開設したが、平成4年KITA環境協力センター設立に伴い、同センターに研修事業の移管を行った。

KITA環境協力センターは、これらの集団研修コースのほかにJICAの委託を受けて、国別グループ単位の研修員を対象とする環境特設研修や、1〜2名の国別研修員を対象とする環境個別研修なども実施している。

 

 

 

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