日本財団 図書館


(5)地球環境時代を先導する役割

21世紀には、地球温暖化をはじめとする地球環境問題の深刻さにますます拍車がかかることが予想される。一都市が地球規模の環境問題に対してなし得る寄与は必ずしも大きいとは言えないが、環境負荷の最大限の発生源である都市が積極的に対応することなくして、問題の解決はあり得ないことも事実である。限りある環境の恵みを将来にわたって維持していかなければならないという考えが、人類共通の認識となっている今、都市づくりの中でこの理念を具現化し、地球環境時代をリードしていくことは、「杜の都」を掲げる本市の役割であり、重要な課題である。

本市の市民、企業、行政がこれまで実践し、培ってきた、環境の保全や創造に関する知識や経験、環境分野の技術開発や技術革新を可能とする学術研究機能の集積等を生かしながら、地球環境問題の解決に向けた先導的取り組みを進めるとともに、蓄積した情報や技術を積極的に発信していく、国際的な役割を果たしていかなければならない。

 

4 環境の保全と創造に向けた新たな取り組み

(1)杜の都環境プランの策定

平成8年4月に施行した「仙台市環境基本条例」の基本理念に基づき、環境を保全し創造するための目標や指針、施策の方向等を定めた仙台市環境基本計画「杜の都環境プラン」を平成9年3月に策定した。今後の環境関連施策の総合的推進と市、市民、事業者の協働による取り組みの推進をめざし、市が講じていく施策にとどまらず、市民や事業者等の環境配慮行動の指針、土地利用面からの環境配慮指針等を示している。また、計画の策定に当たっては、プランの素案を公表し、広く市民や事業者から募集した意見を反映させている。

(2)自動車公害防止計画の策定と推進

平成9年3月に自動車公害防止対策を総合的に推進するための指針として、「仙台市自動車公害防止計画」を策定し、電気自動車、天然ガス自動車やアイドリングストップバスの導入、低公害車導入の際の中小企業経営改善資金の融資、パークアンドライド駐車場の整備等の取り組みを進めている。

(3)自然環境とのバランスを図る開発への誘導

自然と暮らしとの共生を図るため、都市的な開発行為を自然環境に配慮したものに誘導していく取り組みとして、「仙台市土地利用計画」「緑の基本計画」

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION