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(b)セキュリティの確保

統合型GISを円滑に運用するためには、適切なセキュリティ対策を講じることが必要である。もともと、地方公共団体で扱うデータには、公的データや個人情報等を始めとし、高い信頼性が求められる。関連部署において空間データを共用する統合型GIS環境では、このデータの信頼性の確保に加え、より徹底したセキュリティ確保を行うことが肝要となる。

 

●セキュリティ・ポリシー

行政システムを対象とした、セキュリティ対策を講じる際に中心となるのは、セキュリティ・ポリシーの確立である。特に、関連部署が多岐に渡る統合型GISにおいては、全庁的なセキュリティポリシーを明確にしておく必要がある。

GISの使いやすさへの追求と、セキュリティ確保への追求という二つの方向は、全庁的な視野のもと、高い次元でバランスをとることが望まれる。重大なリスクを回避しながらシステムの円滑な運用を図るために、地方公共団体独自の重視点を設けたセキュリティ・ポリシーが求められよう。

セキュリティ・ポリシーを策定するにあたり、次に挙げる対策基準等を参考に、対象となるリスクの具体的な回避策を検討していくこととなろう。

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●人的リスクへの対策

オンラインで庁外とのネットワーク接続を行わなければ、外部者によってもたらされる人的リスクは少ない。統合型GISでは、オンラインによる庁内でのデータ流通が中心的に行われる。従って、特に、内部者によってもたらされる潜在

 

 

 

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