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ふるさと環境シンポジウム(和歌山県)報告書

 事業名 地方自治情報啓発研究
 団体名 自治総合センター 注目度注目度5


ん広がって100人単位ぐらいになったら、それはもう大きな勢いになってあちらこちらに広がっていく。だから、ネイチャーフレンドシップクラブも、今もう1,300人ありますから、そういうグループが10幾つできているわけです。そういうふうな1つの波動みたいなものが運動として起こっていくことが大切であると考えています。だから、自分1人がと思わずに、自分1人やることがだんだん広がって100人の単位になるんだ、それが1つの大きな運動につながっていくんだということが大変大事かと思います。

それは、行政が押しつけてやるんじゃなくて、きょうお集まりの皆さんのような方が1人1人、ご自分が始めるということですね。県民運動とか、今の自然の愛する運動といったものはそんなところから始まるのかなと思います。

きょうは、姉崎先生の大変いいお話を伺ったので、そのことをひとつ参考にしていただいて、皆さん1人1人が運動を始めていただくことが成功につながっていくのではないかと考えています。

司会 今、知事、そういうふうにおっしゃっておりますけれども、各地をごらんいただいている姉崎先生からごらんになってのアドバイスといいますか、こういうふうにしたらどうだろうというのがありましたら教えてください。

姉崎 先ほど「もののけ姫」のお話がありましたが、実は僕も宮崎駿さんの大ファンで、非常に古い映画から拝見しております。特に、「隣のトトロ」という映画が大好きなんですが、私たちのような30歳以上の年代の人が生活した時代というのは、非常に普遍的な自然であっても自然に恵まれての生活をしていたわけです。ところが現代の子供というのは、ある意味ではもう学校と家庭の往復の間にほとんど寄り道をするような場所もない。遊びに行くときに、原っぱとか雑木林でクワガタをとったりカブトムシをつかまえたりするようなチャンスというのはなかなかありません。

そういうところというのは一番最初に自然に触れる場所ですし、自然体験の一番もととなる大事な場所ですから、そういう場所をできるだけ身近な環境の中に残していきたい。それには、今のような公園のつくり方や町づくりの中で、もっと生き物が隠れられる空間が必要です。余りにも手入れされ過ぎた空間ではなくて、子供でも、小さい生き物でも、避難したり遊んだりできるような雑然とした、ワイルドな自然といいますか、そういったものをもっと残すべきではないでしょうか。今、ドイツからビオトープという生物の生息空間の創造というような考え方も入っておりますので、そうした生き物をたくさん見ることができ、体験できるようなスペースを何らかの形で少しずつ広げていくことが大切なのではないかと思います。それは、都市の考え方や住宅の考え方、人間の生活する空間の中で大切な基準となる場所なのではないかと思います。

そうした住環境のスタンダードづくりをもっと推進していくことが大切なのではないかと思います。

司会 ネイチャーフレンドシップ運動も始まり、賛同される方々もどんどんとふえてきています。まず県内の方に、そしてまた県外の方にもそういったことを一緒に体験していきたいと知事は考えていらっしゃるかと思うんですけれども、今後いかがでしょう。

西口 時間の都合上あまり多くを言えないのですが、今の動物なんかの問題にしても、うちの県にも鹿とかツキノワグマとか、逆に言うと鹿の被害等もいろいろありますから、その辺の共生の仕方というのは農家の方にとって非常に深刻な問題もあるのですが、それほどいろいろな動物が棲むということも、ある意味では大切に考えなければいけないと思います。作物を荒らすといったことだけでなしに、いかに動物とも共生できるかということも大事だと思います。

最後に一言だけ申し添えておきたいと思いますが、今のような、自然を大切にとか、文化・歴史を大事にしようということをぜひ次の世代につないでいきたいということで、今度、南紀熊野体験博を平成11年に開催します。かつて、人々の心の傷をいやしたり、死者とも会えたという熊野の神秘性、まさに心の安らぎを覚えるところだということで、次の世代には、熊野という範囲よりも紀伊半島全体が日本の、また国際的にも人々の心をいやせるところなんだという位置づけをしっかりしようということで、その一番の根本は自然との共生だと思います。そういったことと、歴史・文化も大事にしながら、ぜひ和歌山、紀伊半島が日本全体の人々の心の安らぎの場所だということで、世界も含めてそういうふうなところに位置づけたいということで、南紀熊野体験博というのをやろうとしております。

そういうことで、今のネイチャーフレンドシップクラブの運動も、それから今和歌山がやろうとしている新県民運動の「感動わかやま21」も――「感動」というのは、実は「CAN DO(やればできる)」をもじっているわけですが、これから全県的に訴えていきたいと思いますし、ぜひ国内各地の方々にもご理解をいただいてご支援を賜りたいと思っております。

司会 平成11年、南紀熊野体験博・リゾートピア99ですよね。きょうのこのシンポジウム、そして始まったばかりのネイチャーフレンドシップ運動がここを通過して、またどんどん広がっていってほしいと思います。そちらの体験博の方が待ち遠しいところですけれども、きょうのこの対談はここまでにさせていただきたいと思います。

西口知事、そして姉崎先生、いろいろといいお話をお伺いすることができました。どうもありがとうございました。

 

 

 

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