記念シンポジウム
造船学会百周年記念の講演会とシンポジウムは双をなし,いずれも講演ワーキンググループで企画された。
シンポジウム題目が「造船の将来技術」となるのはある意味で必然である。講演会においては造船の100年を振り返り,また,造船をとりまく技術が取り上げられた。シンポジウムでは,来世紀においても日本造船業を更に発展させるために技術開発の重要性は論を待たない。この技術開発に対する考え方について各方面より議論頂くことにした。スリム化が急激に進められつつある造船業が,今後どのような新規技術を開業項目に選ぶか,また,その開発をどのように行うかは開発の担い手が少なくなっていることを考えるとき深刻な問題である。
シンポジウム講演者は以下の通りである。
「造船・海洋工学の将来技術と今後の研究体制」 山本 孝(運輸省海上技術安全局長)
「海上輸送と造船の将来技術」 星野 二郎(三井造船?社長)
「安全運航管理のための造船技術」 小山 健夫(東京大学教授)
「海洋工学の将来技術」 小寺山 亘(九州大学教授)
その後にパネルディスカッションが行われ,講師を含むパネリストと会場から以下に記されているような活発な議論がなされた。惜しむらくはディスカッションの時間が短かったことである。
パネル討論司会 大坪 英臣 東京大学教授
講演者の略歴は以下の通りである。
山本 孝 1966年 東京大学船舶海洋工学科卒業
1996年7月 海上技術安全局長
星野 二郎 1952年 東京大学船舶海洋工学科卒業
1993年6月 三井造船?代表取締役社長
小山 健夫 1962年 東京大学工学系研究科船舶工学科卒業
1967年 東京大学工学系研究科船舶工学科博士課程修了工学博士
1979年6月 東京大学教授
小寺山 亘 1967年 大阪大学工学部造船工学科卒業
1969年 大阪大学大学院造船工学専攻修士課程卒業
1986年2月 九州大学応用力学研究所教授