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2-2. 訪問先の選定

前節に述べた政府の船舶検査部門と船級協会に加えて、同時に訪問するべき試験機関、企業等を委員会にて検討した。検討にあたっては、住所、担当者等の連絡先が分かること、日程上無理なく回れること等も配慮した。また、昨年度同様、政府機関は船舶検査一般部門を優先し、無線関係は二次的候補とした。その結果下に記した組織、企業を訪問することとして訪問予約の取得に努めた。訪問予約の依頼先を[ ]に示すが、現地での移動に要する時間等が不明であるため、東南アジア諸国は、基本的に各国駐在の方々に訪問日時の調整を依頼した。

以下の訪問候補のうち、韓国政府は海外調査に出発まで回答がなかったため、訪問の打診を出来なかった。中国船級協会からは質問に対しては親切な回答があったが、再三の訪問の打診に対しては出発まで応答なく、急遽上海事務所の訪問に切り替えた。マレーシアに代えて調査対象としたタイについては、東南アジア地区訪問の比較的直前に質問書を送り、訪問期間の土日曜日を活用して同国に立ち寄り、JICA駐在員(運輸技官)を通して回答を得た。なお、韓国政府からは10月16日付の回答書を27日に受領した。また、中国船級協会からは訪問受諾のファックスが、韓国・中国地区訪問中の10月7目に入っていた。東南アジア地区と韓国・中国地区が逆の日程であったら間に合ったところであるが、東南アジアでは10月まで大規模な山林火災と煙害が続いていた上、やはりマレーシア国からの回答待ちであったことからこれは止むを得ない。

企業宛質問事項を本節末尾に参考資料として示す。これに対しては十分な回答は殆ど無かったが、自発的な回答のみを受け、それ以上の詰問は強いて避けた。韓国のいかだSS、Han Young Enterpriseからは詳しい回答を得ていたが、日程の都合上訪問は断念した。しかし、これも結果的には訪問可能であった。釜山〜大田〜ソウル間の鉄道は便数も多いが、蔚山経由は極めて少ない。従って、蔚山から一度釜山に戻るコースを考えれば、蔚山の現代精工?と釜山のいかだSSの両社を一日で訪問することは可能であった。これも蔚山から大田への便が夕刻しか無いことが分かったのが直前であり、韓国政府訪問の余地を最後まで確保しようとしていたため、やはり止むを得ない。

 

[訪問依頼先]

[韓 国]

? 政府 [事務局]

? 韓国船級協会(KR) [事務局]

? 現代精工株式会社 (救命艇製造工場) [事務局]

? Han Young Enterprise Co.,Ltd (救命いかだ整備工場) [(株)横浜通商]

 

[中 国]

? 中国船級協会(CCS) [本部:事務局、上海支部:(株)信貴造船所]

? 中外合資無錫海鴻製艇有限公司(救命艇製造工場) [(株)信貴造船所]

(Wuxi Haihong Boat-Making Co.,Ltd.)

 

 

 

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