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故障期間は図5.1.4示すように3つの期間に分類することができる。

(i) 初期故障期間

潜在的な不具合が最初から存在し、ユーザに渡ってから故障発生の原因になる場合で、正常な場合よりもはるかに高い比率で発生する。

(ii) 偶発故障期間

故障率が一定で最も安定した状態であり、この期間は製品の故障率が一番低く製品の働きざかりの時期にあたる。

故障は偶発的な環境条件の変化や使用中の人為的なミスなどにより発生し故障の発生時期をあらかじめ予測することは困難である。

この期間は故障率が低く安定しているので、その持続期間(耐用寿命)は長いことが望ましい。

(iii) 摩耗故障期間

摩耗や疲労によって急激に故障が増大していく時期

(5) データを解析する方法

信頼性の向上を図っていく上においてデータを解析する場合、基本的には固有技術にもとづいて解析することが大切である。しかし、多数のデータを用いて製品の信頼度を把握しそれを解析するには統計的手法が役立つ場合が多い。

このように信頼性解析には統計的手法が広く活用できるが、そのうち特に吾々企業に使われるのは次の2つの領域に大別できる。

 

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(例えば、台上試験データの解析など)

注 〔統計的手法の詳細解説は本項では省略〕

(6) 信頼性を確認する活動

顧客が実際に市場で使用した時に示す信頼性を高めるのが吾々の信頼性活動の目的であるが、便宜上信頼性を作る面と使う面に分けて、前者を固有の信頼性、後者を使用の信頼性と呼ぶことがある。

この2つの信頼性が各々高いレベルで保証されていないと、意図した信頼性を確保することが

 

 

 

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